『色はシルバーで。石はハートのピンクでお願いします。小さな方がシンプルで可愛いですよね』


頭が、痛む。


ハァハァハァ………

『裏にメッセージ掘ってもらえますか?』


ハァハァハァハァ……


『CHINA I LOVE YOU』




そうだ……。



あの日、事故にあった日……。



俺は駅前の宝石屋で指輪を作ってもらいに行っていた。



世界でたった一つの指輪。





あいつへの、





知奈への、指輪。