最後の花火が打ち上がり周りからの歓声が響いた。


怜人は私から唇をそっと離した。


「もう…」


暗がりでもわかる。


怜人の表情が昼間デートをしていたときの表情じゃない。


「もう二度と俺の前に現れるな」


怜人はそう言って私から離れ、その場をあとにした。


「…バイバイ」


そして、ありがとう。


大好きだよ、本当に。