真冬の花火を怜人と肩を並べて見ている。



『では皆さん、お待ちかね!!!0時ちょうどの花火打ち上げまで10秒前!!!』


会場にはアナウンスが流れてみんな澄みきった夜空を見上げている。


10、9、


「怜人……」


「ん?」


8、7


「好き、だよ」


「……」


6、5、4


「怜人、キス、して」


「ん」


3、2



1のカウントが終わり大きな花火が夜空に色を描き、誰もが花火を見とれていたとき。


私と怜人はキスをしていた。



最後の、キスを。