抱き方が荒かった


その言葉の意味がわからないほど子供ではない。


悲しいほどの嫉妬心に襲われる。


でも、行かなきゃ。


怜人がすぐ傍にいるんだから。


怜人の部屋は私が来るからか、それともただ単にかけ忘れか

鍵がかかっていなかった。


多分後者だろうけど。


「怜人?」


勝手に部屋に入った。


寝室の扉が少し開いている。


ゆっくり扉を開けると中には怜人がベッドにもたれかかっていた。


「…あんたさ、なんな訳?」


「えっ?」


「彼女気取りの次はストーカーかよ」


「違う!!私そんなつもりじゃ…怜人、話を聞いて!!!」


怜人がバカにしたように笑う。


「もう来るな、お前いらない」


俯いていた怜人が私に目を向けた。


「お前のこと嫌い」





それはなんて残酷な言葉だろう。