今日は金曜日。

例の心くん主催の飲み会の日。

先週と同じ、駅前にまたまた私はフライングで付いてしまった。

茜がいつも遅いのを考慮したつもりだったのに…。

どうしようかなぁ。

薄暗くなってから、一人でこんなところにいるの…

かなりイヤなんですけど…。

でも、茜的に考えるとあと一時間近く

来ないんじゃないかなぁ。

どっか行って、時間までに迷子になっても困るしな。

そんな事を考えながらどこにも行けずにウダウダしていた。


「一人で何してんの?」


誰だ?

クラスにこんな人いないよね…。

声の先には男の人が二人。


「…待ち合わせで……」


もしも、私が覚えてないだけだと困るから…

一応無難な返答をする。

ホントの事だし。


「じゃあ、友達来るまであそこでコーヒーでも飲まない?」


…これは…

もしかして?

いや、もしかしなくても…

また…ナンパってやつですよね?

駅前が見渡せるこの間、蒼と二人で行ったカフェに誘う男の人。


「もうすぐ来ると思うんで…」


距離をとりたくて後ずさりしながら、答える。


「そんな警戒しないでよ!」


いやいや!

普通、警戒するでしょうっ!


「友達来たら、一緒に遊びに行こうよ!」


無理無理無理!