数分後。

茗は龍之介を仕事場から呼び出し、
優之介をベッドへ運んでもらった。

茗は目に涙を浮かべている。

優之介が発作を起こしたのは
自分のせいだと思い込んでいるのだ。

「もう泣くなよ…。
大丈夫だったんだから。」

「でも…私がちゃんと見てたら
こんな事にはならなかったわ。」

「そうだけどさ。
何もそれだけじゃないだろ。
こいつは人に人一倍気を遣って我慢して
周りには明るく平気なフリするんだ。
今日も大方具合悪いの隠してたんだろ。」

「優之介くん…。」

「まったく、
素直に甘えりゃいいのに。
強がりやがってよ。」

龍之介はそう言うと、
仕事場へ戻っていった。