数ヵ月後。

陽鞠は優之介の家に呼ばれていた。

龍之介から渡したいものがあると
連絡があったのだ。

「悪いな、呼び出して。」

「いえ…。」

「ま、上がれよ。
優之介にも会ってやってくれ。」

「はい。」

陽鞠は中へ入った。


仏壇に線香をあげ、手を合わせる。

遺影の優之介は、変わらず笑っている。

ちょっと切ない気分になる。