――「……じゃあ、またな」
「あ、ありがと……」

裕也くんはくるりと向きを変えて帰っていった。

「なんだったんだろう……」

玄関で立ち尽くす私。

みんなで遊んでいた時はすごく冷たそうだったのに……。
すごく、優しかった……?
な、ないないないない!!
なんでちょっとドキドキしたの!?
しっかりして、私……。

とにかく、不思議な人……。
みんなには内緒じゃないと、ね?