「俺帰る」

小さい声で言葉を発したのは、裕也だった。

「えっ、帰るってお前」
「帰るわ、じゃーな」

裕也は健が止めようとしても聞かなかった。

「あぁ……じゃあ……」

みんなが一斉に静かになる。



裕也が行った後、残されたみんなは顔を見合わせた。

「なんなんだ?アイツ……」

健は何か胸騒ぎを覚えた。