10年近く

一緒に過ごしたんだもんね。


よりくんとケンタくんを見てたら、

シンジさんが引き止める気持ちもわかる気がした。



部屋に戻ると

よりくんは準備を終えていた。



「よりくん、大丈夫？」



「心配するな。

ほな、行ってくるで。」



よりくんは約束のお金をしっかりと抱きかかえ、

シンジさんの車に乗り込んだ。