「一生大事にするから!本当…ありがと」
「当たり前でしょ。だって、」
じっと見つめあう瞳。
優しくて大きな手が、
あたしの頬を掴んだ。
そしてぎゅっと距離が
縮まって。
「紗月に尽くすのが俺の楽しみで。紗月が喜ぶことが俺の生きがい」
哲はあたしをこんなに
愛してくれてる。
そう手にとって分かる、彼の感情。
「ずっとずっと、俺の。愛してる、紗月」
「照れんじゃん…、ばか」
そして自然に。
体が勝手に動いて。
「…えへ。びっくりした?」
「………うん、かなり」
あたしから哲に、
キスしていた。
嬉しくて、たまらなくて。
感情が止められなくて。
離れたくなくて。
「大丈夫だよ、哲。あたしはずっと…哲のだよ」
あたしがそう言うと。
哲はゆっくり笑って、
あたしの頭をくしゃくしゃと
撫でてくれた。



