謝っている途中で、トモが更に苦しみ出した。すると、ターラがレイ達を手招きした。
「お前たち、おいで!」
そう言われ、戸惑いながらも中に入る。
「レイはこの子の手を握ってて。あんたは…」
「ヒオウだよ」
横からシオがヒオウの名を教える。
「ヒオウ、あんたはこれで扇いでやって」
言われるままにレイはトモの手を握り、ヒオウはダンボールのような紙で彼女の真っ赤になった顔に風を送った。
「リップルは?」
シオがターラに訊く。
「今日はE地区の見回りのはずだ。連絡はいったと思うけど……まだかねえ」
ターラは渋い顔をする。どうやらトモの夫がここにはいないらしい。
「ああ……そろそろだね。トモ、いいよ、いきんでみて!」
ターラがそう言うと、トモは更に真っ赤な顔をしてお腹に力を入れ始めた。
握られた手が千切れるほど痛い。
こんな細い腕の、どこにこんな力が…。レイは驚き、トモを見つめた。
トモの力がフッと緩み、レイの手は痛みから解放される。大きく息をつくトモの口からは、ヒューヒュー、と不思議な音がした。
なんだろう、そう思っていると、またトモの手に力が入った。思わずレイにも力が入る。
「お前たち、おいで!」
そう言われ、戸惑いながらも中に入る。
「レイはこの子の手を握ってて。あんたは…」
「ヒオウだよ」
横からシオがヒオウの名を教える。
「ヒオウ、あんたはこれで扇いでやって」
言われるままにレイはトモの手を握り、ヒオウはダンボールのような紙で彼女の真っ赤になった顔に風を送った。
「リップルは?」
シオがターラに訊く。
「今日はE地区の見回りのはずだ。連絡はいったと思うけど……まだかねえ」
ターラは渋い顔をする。どうやらトモの夫がここにはいないらしい。
「ああ……そろそろだね。トモ、いいよ、いきんでみて!」
ターラがそう言うと、トモは更に真っ赤な顔をしてお腹に力を入れ始めた。
握られた手が千切れるほど痛い。
こんな細い腕の、どこにこんな力が…。レイは驚き、トモを見つめた。
トモの力がフッと緩み、レイの手は痛みから解放される。大きく息をつくトモの口からは、ヒューヒュー、と不思議な音がした。
なんだろう、そう思っていると、またトモの手に力が入った。思わずレイにも力が入る。


