「俺も……そろそろ知りたいと思ってたんだ」

「そう……分かったわ。じゃあ、順を追って話すわね。まず、アタシ達……宇宙人なの」

「……は?」
 
レイは間抜けな顔をして聞き返した。あまりにも突拍子なことを言われた気がして。

「まあ、アタシ達からすれば、聖くん達の方が宇宙人なんだけど、ここ、地球という星では、アタシ達が宇宙人ってことね」
 
信じがたい話ではあったが、ヒオウの真剣な顔を見ていると、とても嘘を言っているようには見えなかった。

(信じても……いいのかな?)

そう思っても、レイにはヒオウを信じる以外、道はないのだ。

「宇宙人って……じゃあ、何でここに?」

半信半疑で、訊ねてみる。

「それはね…」
 

ヒオウの話を要約すると、こういうことだった。
 
レイとヒオウはこの星、地球から何億光年も離れたところにある「リトゥナ」という星に住んでいた。

そこでとある機械の起動実験をしていたところ、それが爆発を起こし、その爆発で何らかの力が働いて、偶然にもこの地球に瞬間移動のような形で飛ばされてきたらしい。
 
レイの大怪我はその時に負ったもので、記憶がなくなったのはそのせいなのだろうということだった。
 
そして、地球に飛ばされてきた2人を発見したのが乃亜という少女で、その少女が助けを求めたのが櫻井医院の医師、聖。