静かに階段を下りる。


(なあ、ノア……)
 

誰もいないリビングを通り、ひっそりとしたキッチンに入る。
 

(俺も、そっちに行っても、いいだろ……?)



食器棚の引き出しから果物ナイフを取り出して。

静かな微笑みを湛えながら。
 
その刃を、手首に押し付けた…。