憂鬱girl-stage③-


そんな魔王俺様。の一言に、何故か頬を染めるギャラリー。あたしは秋人さんに抱きかかえられながら、ああ、こうやって伝説って作られるんだな。とクラリとしたのを覚えています。



秋人さんは、あの後、柄にもなくあたしを振り返って、『ごめんな。』と謝った。


『別に、気にしてません。それよりこのセクハラシュチュエーションを一刻も早く解除して下さい』


その瞳がやけに優しくて、戸惑ってしまったあたしは早口になる。


『…ぶ。逆に燃えるな?それわざと?』

『はぇ?』

『おまえ犯罪、それ。』

『えぇ?』


『日和』

『うひゃいっ』

『抱かせろ』

『嫌です!!!』

『照れんな』

『照れてません!』




あの頃から既に、あたしは秋一さんのペースにやられっぱなしだったんですね…。