秋人さんは相当モテます。 いやそれは、まさに漫画みたいなモテ方で。普通に秋人さんの隠し撮り写真が高額で売買されてたり、ファンクラブ的な活動があったり、出待ちにストーカーは当たり前みたいな世界。 そんな人から、 『好きだ』 なんて言葉、それこそ現実離れしていて、今まだ耳に残る声も、もしかしたら騙されてるのか、妄想でついにヤられちゃったかのどちらかかもとか、思ったり。 「秋人?なんだ、もう研修終わったんだ。ああ見えて優秀だからね」 春兄がコーヒーを飲み干してシレッとした口調で言う。