『今日、帰る』 短くそう言って電話は切れた。 その相手は、天咲秋人さん。先週から、研修で見てない。強引で俺様で、自己中で、悔しいくらい美形で、意地悪ばかりで なのに、優しい目をする、 あたしの好きな人。 なんて、やっぱり口に出したら駄目です。胸がキュウとする。あの淡い茶色の瞳だとか、それを眩しそうに細める仕草だとか、無駄な肉の一切ないだろうライン、それに抱き締められた時の鼓動の上昇度とか、もう思い出したらキリがない、 魅力的で、多分誰もが好きになっちゃうんじゃないかと思う位、甘い人。