アイゼンハイムからの招待状



「本当に密室だったのか。窓とかは」


「割れてませんし、内側から鍵もかかっていました。部屋の中に誰かいないか一通り探しましたがいませんでしたし。奥様が持つ部屋の鍵は、南京錠の鍵と一緒に机の上にありました」


「鍵か……」


「はい。スペアキーは、平野さん夫妻の部屋にあるらしいのですが。仕事中は夫妻の部屋には鍵がかけられているみたいです。今日も然りで。

スペアキーがあったとしても内側から南京錠がかけられていましたし」


「完璧な密室だな……犯人は、何をしたいんだ」


「分かりません。犯人像がつかめないし。でも、こんな密室殺人をやるほどです。さっきも言った通りに自分は簡単に殺せると殺人を示唆しているような。……最悪、この洋館の人たちを皆殺しにするのかもしれないし」