アイゼンハイムからの招待状



アリバイはあるような人とない人に別れるが、紙が置かれたであろう時間帯は皆、食卓の間にいる。


この箇条書きだと、一番怪しいのは出流さんになるが。


言えずに万年筆とメモ帳を平野さんからそのまま借りることにした。


「そういえば、そーちゃん。来る途中に誰か見たんだよね」


「あ、ああ」


そういえばと返す。


「どないなやつ?」


「一瞬だったからよく……黒い服を着た男性でした」


黒い服で蓮見さんに目が行くが。


「俺は菜子と、お前らが来る三十分前には洋館についている。お前らが来るまで外には出ていない」


「なら、そーちゃんの見た人って」


「……背格好から、アイゼンハイムに似てたんだけど」


「その男がやったんじゃないの!」