アイゼンハイムからの招待状



「いや、一人だけ……」


みんなの目が出流さんに移った。


「ぼ、僕は違う!違いますよ!ずっと部屋にいたんだ!」



慌てる出流さんの疑惑。ただ平野さんだけは違ったようだ。


「柳葉様、旦那様の食事は私がお持ちしました。皆様より少し前に、その時、旦那様に特に変わった様子もありませんでしたし……、とても人を殺した後には見えませんですし、殺そうとする感じも……」


フォローする平野さん。そうだそうだと出流さんが賛同する。


「どのみち、鍵の謎があります。一応、夕食前の皆さんのアリバイを聞いていきますが誰が犯人かは保留にしましょう」


とりあえずと、平野さんからメモ帳と万年筆を借りた。


「出流さん。昼間、広間で僕たちに挨拶してから、夜、僕に会うまでなにをしていましたか」


「僕は……ずっと、へ、部屋に……。趣味の書き物に没頭していて」