「大丈夫なんですか……」
心配げに聞く雫に、はいとは返す平野さんだが、彼も心なしか心配そうだった。
「お、美味そうやないか」
「ほんとだー」
荻原さんと二ノ宮さんが、適当な席に座る。続いて佐藤さんがその隣に。
後は彼らに対面するように僕や雫、なーこさん、蓮見さんの順で座った。
食事は、旅館の夕食みたいな感じだ。
和膳。
お寿司に茶碗蒸し。山菜の天ぷらに、とろろそば。小鉢が五つあり、それぞれ野菜やら煮豆、椎茸、つくだに等の健康的な料理が並んでいる。
「ほな、いただくか」
「いただきまーす」
荻原さんと二ノ宮さんが箸を取る。
それに見習い、他の人たちも箸を取った。


