まあ待ってと話を続ける。
「蓮見さん、どうもなーこさんの猫耳趣味理解していなかったみたいだし。あれほど嫌がれば、ねぇ。処分したくもなるんじゃないかと」
「証拠は?」
「状況から」
「状況だと?」
「蓮見さんしかいませんよ。部屋には鍵をかけて外出したわけだし。猫耳を手にすることができるのは蓮見さんだけとなれば……。消去法で物事を考えていけば答えは見つかります。
現実である限り、常識的に考えれば分かる。どうすればそうなるのかを現実的に考えて組み立てれば」
物的証拠がなくても、状況が物語るのだ。
黒に近い人と言うが、紛れもない黒だ。
物事は疑ってかかれとも言う。人間は嘘つく生き物なんだから。
更には蓮見さんに自白させる要素もあった。


