ジェントルマンにお辞儀をしながら入る僕たち。土足でいいんだと玄関がないことにたじろぎ。
「わぁ」
「……」
入った瞬間に口をあの字にしてしまった。
エントランス。
ドアを開けた先はヨーロッパにワープしてしまったのかと思った。
どう表現しようかこれを。僕の部屋より数十倍あると言っても伝わらないか。
だだっ広い場所。
赤い絨毯が敷き詰められ、ソファーが角にあった。この場所だけで応接間として使えそうだ。
二階へと通ずる階段が奥にあり、二階の壁にはキリストの絵画がど真ん中にある。
「ようこそいらっしゃいました。洋館サン・ピエトロへ」
僕たちを出迎える数々の神々しさ。
外国の世界に迷い込んだみたいだ、言葉なんか出ない。


