アイゼンハイムからの招待状



山道。べらぼーな登り坂が僕たちの前にあった。


道の先を見て辿っても、小鳥遊邸は見えない。随分と高い場所に家があるんだな、このやろー。


「何分ぐらいで着くかなぁ」


「計ってみるか」


ついでだからと僕は自前の銀の腕時計を見た。


時刻は、二時四十分。


小鳥遊邸に招かれてはいるものの何時までというのはないので遅刻はない。


休み休み歩こうと雫と一緒に登り坂の難関を歩いた。


キャリーバックが重い。急斜面ではないが、きちんと整えられていないむき出しの地面には石がゴロゴロ――砂利道ではなく、茶色い大きな石がいくつもあった。


「ギブアップぅ」


「まだ一分も歩いていない」


「車で登れないのぅ?」


「……ふもとに駐車場があったんだ、あそこに止めろってことだろ。我慢しなさい」