蓮見もそれを聞き取り、扉を開ければ――崩れるようにして、ボロボロの草が部屋に入ってきた。 「そーちゃん!どうしたの!」 カーペットに倒れる草の上体を抱いて、雫が涙目になる。 「ともかく、ソファーに!」 扉の鍵を閉めたあとに、蓮見が草を抱えて、ソファーに寝かせる。 はあ、はあ、と息を乱す草を全員が見つめた。