「何、気にするな・・・
 ほら、まずは冷えたビール
 でも、クッといきな」

グラスのビールを一気に
飲み干す。

「うまい、最高」

その頃、杏は部屋で瑠璃子と
電話をしていた。

杏は大阪のライブの後から
身辺が忙しくなり、なかなか
瑠璃子にメールの返信や連絡が
できなかった事を謝るのだった

また、瑠璃子も急の職場移動と
慣れない仕事で毎日多忙だった
事を杏に知らせた。
 
「急の移動で、彼とは
 離れてしまって
 最近は、会う時間も無いの」

「そうなんだ・・・」
 
二人は、お互いに聞いてほしい
事を言い合い聞き合うのだった
  
「やっぱり、アンとイツキは
 出会うべくして出会った訳ね
 
 それにしても
 お姉さんとイツキがねぇ」

瑠璃子は話の途中で、ある事を
思い出す。