そんなことを考えながら、俺はマンボウの今後について登校しながら思案するのである。






「おっはー」


教室の自分に席に着いた途端、前の席に座る海斗に突拍子もなく言われた。


死語というか、死語というカテゴリー内にすらその存在を忘れかけられた朝のあいさつを口にしたのは、友人である海斗である。


反応するのもなんとなくシャクなのでスルーすると、椅子に跨る格好で背もたれに両腕を置いた。


「なあなあ、この前転入してきた美少女のことなんだけど、実はあの子京都の有名な家系の出身で、噂じゃ陰陽師の血筋らしいぞ?」


ニタニタしながら優越そうな表情をするが、生憎俺は隣のクラスの転入生に興味はない。


それよりも今日提出の化学の宿題をまだやり切っていないので、今の内に処理しなければならない。


鞄から昨日の内に終わらそうとしたプリントを取り出し、机に広げた。


宿題とはいえそんなに難しくはないから、十分ほどで終わるだろう。