メールに届けられた住所。


すでに廃墟と化したビルに、スーツ姿の集団と地面に突っ伏す海斗がいた。


そして俺の前には、一人の少女。


マンボウである。残念ながら。


家を出る直前にマンボウに呼び止められ、あっという間に心の内を読まれてしまい、こうしてついて来たのだ。


「敵地に乗り込むには人型の方が効率が良い」ということで、魔法で擬人化しやがった。なんでもありだなおい。


芽衣の顔をベースにしたのか、顔の造形が芽衣にそっくりで凄く気味が悪い。後で顔面殴って整形してやる。


「You who it is!」
(誰だ貴様!)


スーツ集団の男が叫ぶ。


マンボウは腰に手を置き、なんちゃってカッコイイポーズを決めながらこう答えた。


「Existence that you are requesting. Shi-shapa-do」
(貴方達が求めている存在よ。シーシャパードさん)