トリッティーの壁から手





キィキィ−−。





小さな窓が風もないのに揺れた気がした。




チャールズがボウッと猫の消えた天井を見上げたまま不思議な感覚に浸っていると、


当然のようにぶち壊す陽気な声が叫ばれた。




「ああぁーー息苦しかった!!」





少年がこれでもかと伸びをする。



狭い場所だから伸ばした手が低い天井に当たってもおかまいなしだ。




「さて、出るか」




コツンコツン




金の握りをつかんで床をならしながら少年が外に出ていく、少年が黒いフィルム越しに見えるってことは外に出たんだろう。



チャールズのそばからマレイネスも外に出た。




「チャスも早くおいで」



フィルムの向こうで少年がにこやかに言った。




「……うん」



小さな返事だったがトリッティーは満足そうに歯を見せて笑った。