トリッティーの壁から手

最後に部屋が一段と大きく震えた。






ズウゥゥンーー。



パラパラと埃だか部屋の破片だか、エメラルドグリーンがキラキラ降り注ぐ。



しかしどうやらチャールズたちのいる場所は少し違うらしく、埃をかぶることなく一点を見つめることができていた。




……地震が、止まった?





規則的な振動、音がピタリとやんだ。

ホッと安心するチャールズ。

しかし予想外にまわりの人間はピリピリした緊張をただよわせていた、チャールズも目をキョロキョロさせては様子を見た。



ニヤリと意地悪く吊り上げた口端にギラギラした目が楽しんでいるか敵視しているか……正直わからないがトリッティーは金色の杖を握り込む。



マレイネスは座り込みそのふわつく髪で表情なんてまるで見えないし



……他の奴なんて見えないし論外だ。