「ぃっだあぁっ!?」
ドダッと尻から腰を打ち付けたチャールズの目に自然と涙が溜まった。
文句をいいたくても引っ張られたせいで息も整わない。
「それでは皆さんお静かに」
トリッティーが人差し指を唇につけると明るかった部屋が包まれるように暗くなっていく。
なに?
薄暗く、でも何故だかさっきまで立っていた場所、ベッド、エメラルドグリーン、そして寂しげな窓が黒いフィルム越しに見えていた。
「ここは……?」
また知らない場所、チャールズが不安から口に出すとトリッティーが妙な目配せを寄越してくる。
そうか……喋るなってことなんだな。
トリッティーも解ったのかにっこり笑みを作るとまたあの窓に顔を戻した。
あの窓になにかあるのだろうか?
しゃがみこんだチャールズからは解らないが、トリッティーもマレイネスも見えない人たちも、みんな窓を見ているように感じた。
とても真剣に
だけどどこか、まだなにかあるような……



