トリッティーの壁から手




エメラルドグリーンが音に反応して震える。



立ってなんかいられない、チャールズは四つん這いになって近くにあったベッドにしがみついた。



しがみついたベッドを通してスプリングも小刻みに揺れた。




ガランガランガランガランガラン−−。




「な、なんだよこの音」



不規則に、でも小刻みに鳴らされる不協和音。




耳を塞ぎたいのにビリビリと体が重い。




「チャス、こっち」




「へ!?」



あの少年の怯えても、動揺もしていない至って冷静な声



と同時に首がグッと絞まった、と思ったのもつかの間、チャールズは首にいつの間にやらひっかけられた杖により後ろにとんでもない力で引っ張られて行く。




「ぐっ、ちょっ、ちょっと待って!?」



有無をいわさず最後は飛んだ気がしたのは……気のせいではないだろう。