トリッティーの壁から手




こいつは……!?



チャールズの顔にどんどんシワがよる。



「だーからー!!ここはどこでなんで僕を誘拐して、なのに何がしたいんだよ!?」


もう渡された本も気にせず興奮したままバタバタ振り回す、細かい砂ぼこりが舞うのなんて気にもしない。




「ほら、ブラウンになんかいいなさい」


マレイネスが下の見えない何かをつついた。



「この部屋の取り締まりはトリッティーだ、お前が説明もなにもしないからであって」
「うるさいなぁ、説明したけりゃアンタがしなよ、喋るの好きなくせにさ」


「「いたいいたい!!あめじゃない、ないのにいたい!?」」




こっちでは説明しろ



あっちではお前が説明しろ



なにがなんだか、まとまりのない光景が延々と繰り返されようとしたその時だった−−。