トリッティーの壁から手



胸がドキドキ音を大きく体を打ち付け、合わせるように全身の血が熱い、握った手のひらには汗がジットリにじんでいる。



チャールズにしてみれば大声なんて母親にしか出したことがなかった。


それが今、初対面に近い相手に向かって怒鳴っている、なんでだろう?



不思議と他人に嫌われる後ろめたさがなかった。



不思議な気持ちと腹の立つ苛立ち、ただ、今は腹の立つ気持ちが勝って素直にそれを受け止められない。





でも、後悔なんてない。


相手の無神経な態度が見るからに見えたから。











「まぁまあ、とりあえず座りなって」



トリッティーは懲りずにまた隣をポンポンと叩いた。