「チャールズ?」 後ろで驚いた声が聞こえても無視してとにかく走った。 「チャールズ……ん〜チャック?チャス?呼び方はこっちのほうが良かったか?」 少年は腕を組んで首をコキリと傾げた。 雲に覆われているせいか月も星もない、夜の出来事だった。 「や……あぁ、あぁ!」 少年は一人納得するかのように目を輝かせチャールズの走り去った方角に向かって満足そうに微笑んだ。