街頭を頼りにずかずか速足に歩くが、後ろからも僕を目指して声がついてくる。






「僕は君に用があってこんなとこまできたんだぞ」




「助けを求める人間を目の前に無視するのか?」




「最悪だー最低だー」




「ちょっとは足を止めろよ、ついでにこっちを向け」



「転けてしまえ」




「泣き虫は泣いてしまえ」










あーもー……
なんてしつこくって煩い奴なんだ。



僕は頭が痛くなりつつ、どんどん前に進む。


だけど、どうしてか声はずっと後ろで文句をいうばかりで一定の距離を保ったまま引き離せないでいた。