僕はコーヒーを受け取ると、彼女に「すぐ学校に行きますよ」と言ってしまった手前、そそくさと店を出ざるを得ず、結果として珍しく9時前に校門をくぐる事となった。
…けれど、9時というのは一番好ましくない時間だった。
1時限目が始まって20分、授業の真っ只中だ。遅刻して入室したら、きっと“一生懸命働いている教師”は気を悪くするだろうし、僕は心苦しい思いをする。
双方のためにならない。
「やれやれ」
2時限目まで屋上で時間をつぶすか…。
サボる側にも哲学があるのだ。
決して悪ぶってるのではなく、僕は本当に『申し訳ない』と思っていた。
本当に。
僕はそんな風な事を考えていたが、しかしその日、学校の様子はいつもの少し違っていた。
…けれど、9時というのは一番好ましくない時間だった。
1時限目が始まって20分、授業の真っ只中だ。遅刻して入室したら、きっと“一生懸命働いている教師”は気を悪くするだろうし、僕は心苦しい思いをする。
双方のためにならない。
「やれやれ」
2時限目まで屋上で時間をつぶすか…。
サボる側にも哲学があるのだ。
決して悪ぶってるのではなく、僕は本当に『申し訳ない』と思っていた。
本当に。
僕はそんな風な事を考えていたが、しかしその日、学校の様子はいつもの少し違っていた。


