「せっかく、真理子が謝ってるのにさ-、あの態度はないよっ!!」



久美子ちゃんは眉をひそめてそう言った。


自分が思っていることを言ってくれた久美子ちゃん。




その時、
私は久美子ちゃんがヒーローに見えたんだ。









「本当!!ありえないよね。何様なの?あの和田って人。」



"和田"という人に聞こえるように大声で言った。





和田さんは一瞬、私たちのほうを見たけどすぐに本へと目線を戻した。




罪悪感なんてなかった。




だってこのぐらい、普通だったから。



傷つくほどのことなんて、言ってない。