｢ここに写っているのがわしの孫なんじゃが…この孫にわしの耳をくれてやってくれないか｣


｢耳を？｣リクは目を見開いた


｢そうじゃ。あんたがくるのをわしはずっと待っていたんじゃよ。この子は、産まれつき耳がきこえんのじゃ…だから…｣
と、小さく震えながら涙する老婆
｢だから、わしの耳をこの子にやってほしいんじゃ｣


｢こんな婆さんが満足に聞こえるのに、こんな小さなこの子がきこえないなんて不平等じゃろ？？わしは、どうなってもいい…この子に耳をやりたいんじゃ｣


そういってリクに泣きついた