黒紅花


私はこうしてまた、貴方の運転するバイクに乗せてもらっている。

貴方の肩にそっと触れるだけの私の右手を取った貴方は、自分の腰元、腹部に置いた。

その右手に、私はそっと左手を重ねる。

ぴったりと重なるふたつの体。

ふたつの影、たった今、ひとつになる。


ねえ、ひさぎ

いったい何処へ行くの?


『行こう

 ……になれる場所へ』


聞こえなかった言葉は


二人きり……


そう、二人きりになれる場所へ行こう。


君の傷を僕に見せて

そして晒して、俺だけに。