ガラスのタンポポ




んー…。


あぁ。


寝てたんだ。


腕時計に目をやると、授業どころかHRもとっくに終わってる時間だ。


奏来、今日は1人で帰んのかな。


もうバスに乗ったかな。


「オイショ、っと」


勢いをつけて上半身を起こすと、近くで女子達の金切り声が聞こえた。


「アンタのせいだから!」


「本当は天宮くんにからかわれてるだけじゃないの!?」


「イイ気にならないでよッ!!」