ガラスのタンポポ

もうちょっと隣で座っていてほしかった…かな。


あー、でも奏来の手料理も食いてーし、な…。


なんかオレ、どうしちゃってんだろ…。


冷めていくコーヒーとはうらはらに、欲という気持ちが熱を帯びてくる。


近頃、特に変だ。


春というこの季節だからだろうか。


高3になり、やっと奏来と同じクラスになれてからというものの、どうも気持ちのセーブができずにいる。


同じ空気を吸いたい、絶えず奏来を視界に入れておきたい。