ガラスのタンポポ

じゃあ、何だ?


オレが奏来にしてやれる事は、何だ?


一緒に泣く事?


それとも、奏来の震える細い肩をそっと抱いてやる事?


…できそうになかった。


何を考えても、幼なじみとはいえ、今の奏来にしてやれる事が見つからない。


こんなに近いのに。


オレはふがいない無力な小学生でしかなかった。


思いやりたいなんて、自己満足でしかないような気がした。