ガラスのタンポポ

どれもソラを気遣っての問に兄の聖がそつなく答えている間、オレはジロジロと無遠慮にソラを眺めていた。


忘れない。


雪のような白い肌に、影を落とす程長い睫毛、フワフワと真綿のように風にそよぐ長い髪。


内海 奏来(うつみ そら)。


これがオレ、天宮 翔と奏来の始まりの日だった。