箸は動く、体は微動だにしない。 びっくりするほど機械的な動き。 もう何日が経つだろう、このきみの弁当を青空の下で食べるのは。 そりゃあ青空じゃない日もあった。 食べにくかったし、何より屈辱的。 そんな日は噛めばかむほどおいしくなくなった。 きみがさ、いま、ぼくのこの痛々しい光景をじっと見つめたら何を考えるのだろう。 答えはさ、リアルなものじゃなくたっていい。 言葉で訊いてみて、言葉で返してほしい。 きみは、ぼくに何を呟く。