ブランコというものは、もともと子供専用なのか、ぼくでは少し窮屈だった。 ブランコごときに阻害され、心底虚しくなる。 昨日、小さな子供が作ったであろう砂場の可愛らしい山。数秒見続けていると、ふと悪気が込み上げる。 ―――――あの山を踏みつぶしたい なんて悪なんだろう。 小さな子供たちが作ったであろうあの工事現場をことごとく、ギタンギタンにぶち壊してしまいたい自分がいる。 でも自分は護りたい、殺されたくはない。 最後まで、自分だけは可愛い。