まぁ、座れよ。


きみは何? とぼくに驚いた顔を見せて、わけのわからないまま座ったんだろう。


なすがままにきみは小さくまとまった。
こうして、僕と向かい合わせ、形だけなら回数はかなりのもんだ。


「きみに話したいことがある」



「・・・・・・なに?」


改まったぼくに、きみは生唾を飲み込んだ。いま、きみは何を感じているのだろう。これからする話を、どう捉えるだろう。


ぼくがこの話をする意味よりも、この話をしたあとの君の顔が、想像通りであってほしいと願うばかりだった。