彼の愛を独り占めして・・・

伊吹には、未来を誓い合った
婚約者、茅野さんがいる。

この、何とも言えない

想いは何だろう・・・

この感情を
罪悪感と呼ぶのだろうか?

昔の私なら、絶対に
こんな気持ちを抱く事なんて
無かった。

出会いがあり

別れがある

私の事を、好きだという男性に
付き合っている恋人が
いようが、いまいが

そんなことを、これっぽっちも
気にした事なんて無い。

私は、愛を求める事も無く
ただ、相手に言われるがままに
それを繰り返していた。

「付き合おう」

その度に、体の関係を重ね

「別れよう」

その度に、一人きりになる。