「カミヤさん
 あちらの方達と
 知り合いなの?」

そう、話しかけてきて
くれたのは、私と同じ日に
一緒に、新しくバイトに入った
ウェイターの中辻君だった。

「うん、そう・・・」

「モデルか、何かの友達なの?
 業界の人だったりして」

「えっ、違うよ
 みんな、一般の人だよ」

「本当・・・
 カミヤさんはモデル
 なんだよね?」

「違うよ、何言ってる・・・」

「えっ、違うの?じゃあ・・
 あれは、何だったんだろう?
 君がバイト、休みの日に
 君の事をお店で探してる人
 がいて、話を聞いたら
 モデル事務所の人だって
 言ってた、確か
 あんな感じの・・・
 あっ、間違いない
 あの人だ」

見覚えのある男性が、微笑み
ながら、私の方へ歩いて来る。

「やっと、逢えたね
 君の事、探したよ」