【続】イニシャルはKK

よろめく坂下さんをタクシーから降ろして歌音の部屋へと向かう。
鍵を開けたら、玄関に歌音が立っていた。

「すまん!本当にすまん!
でも、俺んちに泊める訳には行かないだろう?」

「だからって―――!!」

歌音の気持ちはすっごく分かるぞ。
でもな、俺はこの女と関わり合いにはなりたくないんだ。

「早く入って」

文句を言いたそうだけど
歌音は諦めたみたいだ。
ごめんな、歌音。

「ベッド使って。
私、下で寝るから」

「了解!」